美風呂倶楽部(ビブログラフ)への道
Pickup
Stand
P-61 Mic
一見単純な構造ですが、
ゴムの足が8個についており、
立方体の頂点にあたる部分に位置しています。
平面の台において回転させた場合には、
サイコロの目を変えるように6面(6姿勢)の
測定が可能になっています。
欠点と言えばメタルバンドで腕周りが小さい場合には、
ゴム足に引っ掛かり装着出来ない事です。
ただし、私は通常はバンドを外し、
裏蓋を外して緩急針が調整出来る状態でセットし
使用しますので問題にはなりません。
S_F Original Mic
仕様としては、
1.マイクに効率よく振動が伝えられる構造
2.時計の固定が簡単
3.6姿勢の測定が可能
1.マイクに効率よく振動が伝えられる構造
マイクは圧電素子を使用する。
その際に圧電素子の固定方法が問題となります。
固定方法としては、
1.接着材による全面直貼り
2.真鍮基板の外周支持固定
3.バネ等による押しつけ
が考えられます。
1.の方法はギター等の弦楽器への取付方法として一般的なようです。
2.の方法はブザーの圧電振動の固定方法です。
3.の方法は「びぶ朗」のテストの中でも用いている原始的な方法です。
時計の振動の伝達を考えた場合には、
1.の方法は、音を増幅させる共鳴板への取付方法なので、
音量の小さい時計には向いていませんでした。
2.の方法は、純粋に圧電ブザーを固定するのと同じです。
単純に固定しただけでは効率が悪すぎます。
3.の方法は、効率が良く振動が拾えるポイントが分かれば
最もお手軽な方法です。
まずは「びぶ朗」を使い始めるビギナーにも
最も入手が容易な圧電ブザーによる固定方法について考えみます。
[PIC-1]
PIC-1は茶色のベース部分にケースをネジで固定した状態です。
[PIC-2]
PIC-2は茶色のベース部分の振動が圧電素子に伝わった状態です。
圧電素子自体の重量が軽く、真鍮を基板としており剛性も高い為に
圧電素子の変形量は少なく、出力も小さいものとなります。
[PIC-3]
PIC-3は圧電素子にウェイトを取付た状態です。
これは加速度センサーの応用になります。
一方向の変位の測定には変化量が大きくなり効果的ですが、
時計振動にように変位する方向が一方向でなく細かい振幅の
振動にはウェイトの慣性力が大き過ぎ振動に対して追従性が
悪くなってしまうので向いていないと考えられます。
[PIC-4]
PIC-4は圧電素子に直接振動を伝達するように工夫したものです。
ケースも緑色のゴムにより振動をダンピングさせて
振動するベースからフローティングして防振する事で、
効率よく振動を拾えるようにしたものです。
これがS_Fのオリジナルマイクの固定方法です。
PIC-4のようにするには加工が必要となります。
圧電素子中央に振動を伝達する棒を固定しなくてはなりません。
真鍮側を使うのであれば、
温度に注意しながら半田付けという方法があります。
接触面積が確保出来れば振動ピックアップの固定にも使われる
シアノアクリレート系の瞬間接着剤という選択肢もあります。
今回は圧電ブザーの放音口(孔)を利用します。
加工の手順は、
1.ケースの裏蓋を外します。(填め合いによる固定だけです)
2.圧電素子の中央にドリルで穴をあけます。
3.誘電層の振動伝達棒に当たる部分を切削により除去し、
絶縁対策を行います。
4.振動伝達を行うM2ネジを固定します。
S_F Original Holder
23 July 2006
仕様としては、2.時計の固定が簡単になりますが、
バネによる固定とネジによる固定の2種類を考えています。
バネによる固定は、タイムグラファーのホルダーとして用いられており、
現在市販されているタイミングマシンもバネによる固定です。
バネ定数の設定が難しいところですが、
ホルダーが文字盤下の状態になった時に
ケースが動かない強さが一つの目安になります。
一般的には径は5mm程度の中荷重用を選定すれば良いでしょう。
ネジによる固定はムーブメントのホルダーと同じ考えです。
確実な固定が可能となります。
ここでは第3の方法として別の方法を採用したもの紹介します。
利用するのはサッシ用の防犯ロックです。
値段が\100で固定力も実証済みです。
そのままどうにか利用出来ないかと考えたのですが、
スマートな構造が思い付きませんでした。
「びぶ朗」ビギナーには難しいかもしれませんが、
加工が必要なホルダーとなってしまいました。
2本の丸棒を可動するロック部分から伸ばし、
その端部にアルミ板を固定します。
背面から見ると構造が分かり易いと思います。
防犯ロックの固定部分も穴開け加工を行い
丸棒のガイドの役目をさせています。
端部にアルミ板は残材の再利用をしています関係で
いろいろ穴があいています。
厚みは10mmありましたので丸棒の径に合わせ
ザグリ加工を行い固定する事で剛性を上げてあります。
とりあえず時計を固定するこんな感じになります。
次のステップとしては、竜頭を逃げるように左右2点づつの
四点支持になるように変更する予定です。
S_F Original HolderU
12 Aug 2006
「びぶ朗」がバージョンアップして、ver.1.0.0.20になりました。
この優れたソフトを「びぶ朗」ビギナーが応用できるように、
これまで試した中から、手軽なものを組み合わせて作りました。
マイク
圧電ブザー
購入先・価格
秋月電子では2個入りで\100です。
他の電子パーツ店では1個で\100程度です。
加工
ブザーの配線をシールド線に交換します。
φ3.5mmのプラグを取り付けます。
アンプ : ダイソー集音器
購入先・価格
ダイソーで\315です。
加工
内蔵しているコンデンサマイクを取り外します。
マイク入力用のφ3.5mmのジャックを取り付けます。
こちらを参照して下さい。
アンプ−PC 接続線(写真は自作のもの)
購入先・価格
市販品ですとφ3.5mmのメス−メス(モノ又はステレオ)
千石電商の3号店で\160です。
加工
自作の場合はシールド線の両端にφ3.5mmのプラグを取り付けます。
おおかみの森に、パソコンのステレオマイクジャックにモノラルプラグを
挿すことの危険性のコメントがありましたので追記いたします。
PCのサウンドカードの入力には、ACカップリングコンデンサがあります。
これによって直流成分はカットされていますので、
パソコンのステレオマイクジャックにモノラルプラグを入れて
RchをGNDにショートさせても大丈夫な設計になっています。
当然PCのヘッドフォン出力も同様にACカップリングコンデンサを
入れるのが普通の設計ですので、ヘッドフォンジャックに
モノラルイヤフォンを入れても壊れないようになっています。
全てのPC(サウンドカード)に当てはまるとは言い切れません。
音質を重視するならACカップリングコンデンサは邪魔ですので高級機、
そして設計に不安がある格安のサウンドカードは、
取説にプラグの注記がある場合には取説に従って下さい。
ホルダー
購入先・価格
市販のスライドレールを利用します。
アルミ製で加工しやすく動きもスムーズです。
価格は\500程度です。
加工
時計の固定のためにバネを取り付けます。
マイク、バネ、時計固定の金具の固定のねじ穴の加工を行いますので、
道具はドリルとタップが必要になります。
時計固定の金具はホルダーを回転させても時計が落ちないように、
先端を折り曲げて引っ掛かり用の爪とします。
ブザーは背面に取り付けます。
時計をセットした状態です。
時計はバネの力で固定されており動きません。
上のホルダーにてブザーからの出力をダイレクトにマイク入力に入れて
「びぶ朗」で測定したものです。
チャートは出来ていますが、歩度測定が出来るレベルには至っていません。
ブザーのセッティングの参考として欲しいのですが、
ノートPC(今回使用しているのはVGN-TX51B)にブザー直付けで測定しても、
上の測定データ程度のレベルは得られます。
最初は時計のビートを直接ブザーで拾わせ、
そのままマイク入力に入れ内蔵スピーカーからモニター出来れば
測定の準備は整った事になります。
ハウリングしてしまうという事でだとレベルが少し低いかもしれません。
今回使用しているノートPCと異なり、機種によってはマイク入力にブースターが
無い場合もありますので、全く反応無しという事もあります。
注意しなくてはいけないのは、時計によってビート音の大きさが異なる事です。
そこで時計をいくつか用意して、「びぶ朗」にて最もビート音が大きい時計で
ブザーの取付位置を試すのが最も簡単な方法です。
ブザーの感度が最も良い位置にセッティング出来れば、
ビートが小さい時計もアンプのvol調整(ゲイン調整)で簡単に測定出来ます。
ホルダーUのブザー出力をアンプを通す事で、
上の「びぶ朗」の測定データようにレベルも高くなり
「びぶ朗」の各測定が可能になります。
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