F's Lens
Nikkor 50mm 1.4
Overhaul Once Again


[2015.4.26]
revised [
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Prologue

NW685Nのテスト用に防湿庫から50mm1.4を取り出し、
マニュアル撮影したところ、露出オーバーになってしまいます。

もしやと思って絞りを観察すると、
開放から絞り込まれない・・・
絞り連動レバーを「ゆっくり」動かすと、
やっぱり油で固着していました。

Overhaul
実はこのレンズは以前も油で絞りの分解清掃をしています。

絞りを下側に立てて防湿庫に保管しているのですが、
ヘリコイドの油が、また回ってしまったようです。


セットスクリューを外し、フィルターを付けたまま前筒を外します。


前群レンズユニットはネジになっていますので、回して外します。
それにしても見事に油が染みています。
このレベルですと裏側も脱脂しなくてはいけません。


マウントを3本のネジをとって外します。


絞り連動レバーも油で濡れていました。


ヘリコイド回りを脱脂します。
2箇所の直線キー部分も念入りに脱脂しいておきましょう。


前側からネジ2本とって、絞りユニットを外します。
想像以上に重症です。


ちゃんと超音波洗浄機を使い洗剤で脱脂洗浄し、
その後アルコール洗浄します。


絞りユニットと絞り連動レバーを全て脱脂洗浄しました。


絞りの組立用の40mmのスチレン樹脂棒です。


このように、樹脂棒の上で組立てます。


連動ピンの位置を合わせながら、レンズユニットをかぶせます。


樹脂棒を押さえながら反転させれば、
簡単に絞りユニットが組み込めます。


絞りユニットの固定ネジは2箇所で、
ユニットの取付穴は長穴になっています。
絞り環を開放位置にした時に、
ちゃんと絞りが隠れるように調整して完了です。

F's Comment

レンズ前面を下向きに保管すれば、
絞りの固着予防になるのですが、
ついついレンズ前面を上向きに置いてしまいます。

乾いてスカスカ状態のヘリコイドなら、
絞りへの油の浸透リスクは低いかもしれませんが、
スムーズなヘリコイドはグリースも油分もあり、
浸透するリスクありと考えた方が良さそうです。

久しぶりのNikkor 50mm分解清掃でした。

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