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パンケーキレンズ
Pancake
Lens
レンズ構成 5群6枚
フィルター径 55mm
大きさ(径×全長) 63mm×25mm
最短撮影距離:0.45m
重量 140g
発売当時の価格 :\18,500円
Prologue
ショーウィンドウの奥で見付けたKONICA FC-1+HEXANON
40mm/1.8です。
シャッターが切れないのでジャンク扱いという事で安く入手できました。
FC-1の修理の修理はこちらです。
HEXANON 標準レンズは52mm/1.8と58mm/1.7を所有していますが、
いつかは手に入れようと思っていたのが、この40mmレンズです。
小西六写真工業から1980年に発売された、世界初のオートワインダー内蔵機
FS-1の標準レンズとして登場しました。
全長はわずか25mmしかありませんのでとてもコンパクト、
パンケーキ(ホットケーキのこと)レンズと呼ばれています。
ボディキャップのようにFC-1に付いていたのですが、レンズを見たら・・・
カビありのジャンク品でした。
Repair
レンズの銘板は爪で固定されており、コストダウンの香りがプンプン。
スナップ式ではなく反時計方向に5度回すと銘板は外れます。
銘板を外した鏡筒にネジが見えています。
「40/1.8」がいつも真上にあり、フィルター枠が回転しないタイプです。
フィルターと銘板を固定するための金属パーツを取り外します。
エンジンアリングプラスチックの前群が姿を現します。
鏡胴とヘリコイドは金属製なので、操作感に安ぽい感じはありませんので、
プラ製のキヤノンより好印象です。
前群2枚目付近にカビがあります。
ユニット化された前群を3本のネジを外して取り出します。
樹脂部にある全てのネジが、ネジロックされておりコストダウンレンズでも
手抜きはしていないという小西六らしい真面目さが伝わってきます。
前群を分解すると3枚のレンズが出てきます。
丁寧な内面反射防止加工が施されていました。
2枚目の裏側にカビがありました。
全てのレンズをクリーニングして、前群ユニットを組立ます。
続いて後群の分解に進みみます。
この時代のマウントはコストダウンモデルでも金属製です。
マウントを外すと後群の樹脂製ユニットが現れます。
取り出した後群レンズです。
コバ塗りも丁寧な仕上げです。
全てのレンズをクリーニングします。
後群ユニットを取り付けます。
F's
Impression
コンパクカメラでは、AFやストロボ内蔵で時代を築きあげてきたのとは対照的に、
記憶の中にあるKONICAのSLRはとてもマイナーな存在です。
KONICAのSLR用レンズはフランジバックが短いため、アダプターを使って
他社のカメラで楽しむという使い方は出来ませんでしたが、
オリンパスやパナの4/3デジカメの登場で、再び活躍の場が出来ました。
2010年に小西六の流れを汲むSONYから、APS-Cサイズのレンズ交換式
コンデジが登場し、久しぶりの新旧融合が可能となりました。
開放では柔らかい描写、絞ればシャキとしてくる私好みのレンズです。
当方は一切修理は請け負っておりません。
ジャンク品は健康に良くありません。
良品を買いましょう〜
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