Future
Compo
Standard
camera of future series
シャッター:デジタル制御式上下走行メタルフォーカルプレーンシャッター
ファインダー:ペンタ固定アイレベル式 [視野率 90%]
露出:中央部重点測光
露出制御:TTL開放測光シャッタースピード優先式AE
使用電源: LR44×4
巻上げ:巻上げレバー138度、予備角30度
※オートワインダーFによるオートローディング、1.5コマ/秒電動自動巻き上げ可能
大きさ:140×89×45mm 重量:525g
発売当時の価格:¥42,000−
Prologue
ショーウィンドウの奥で見付けたKONICA FC-1+HEXANON
40mm/1.8です。
シャッターが切れないのでジャンク扱いという事で安く入手できました。
ご覧の通り、かなり汚れている状態でした。
HEXANON 40/1.8の修理の修理はこちらです。
オール樹脂製のボディは塗装もされていません。
耐衝撃性のあるホリカーボネイトにグラスファイバーを混ぜて強度を上げており、
ペンタ部角の傷はかなりの衝撃を受けた事を示していますが、カメラ機能には
ダメージはなく、金属製カメラとは違った堅牢性を持っています。
Repair
FC-1はコパルの電子式シャッターなので、電池のチェックを行います。
電極に緑青が析出して、導通がとれない状態になっていました。
電極を軽く磨いたところシャッターが復活しました。
シャッターの次は霞がかかったようなファインダーの曇りの修理です。
巻き上げレバー部分を分解します。
カニ目まわしでネジを外し、順次部品を持ち上げて外します。
最後はトップカバーを固定している真鍮製のリングナットを外します。
シャッターダイヤルはシルバーのリングナットを外して分解します。
巻き戻しクランクは通常の分解方法です。
フィルム感度設定もかなり簡素化されています。
前側エプロンサイド、ファインダー、巻き戻しクランクにあるネジを外すと、
トップカバーが外せます。
※トップカバーのシンクロ接点等は本体と接触式接点になっており、
配線はありません。
接眼レンズユニットはネジで本体に固定されています。
接眼レンズのペンタ側に曇りが出ていました。
遮光用モルトプレーンもボロボロでした。
接眼レンズをクリーニングしたところ、かなりクリアになりました。
モルトプレーンも取り除きました。
新しいモルトプレーンに交換します。
裏蓋ヒンジのモルトプレーンはボロボロになっています。
新しいモルトプレーンに貼り替えます。
溝のモルトプレーンも同じようにボロボロになっています。
こちらも伝統の竹串を使って新しいモルトプレーンを貼り付けていきます。
裏蓋にもモルトプレーンがありますが、ご覧の通りでした。
新しくすると気分も良いものです。
F's
Impression
KONICA FTAはシャッターストロークが長く、好き嫌いが分かれるカメラで、
私は好きなカメラなのですが、私のFTAはミラーの蒸着膜に痛みがあります。
FTAからT3に至る実直なメカニカルカメラ、何か迷いを感じるAcom-1、
ワインダー(1.5コマ/秒)を内蔵し、電子化した新世代のFS-1。
ワインダーを外付けとし、低価格化したFC-1はシャッタースピード優先AEとして
必要最小限の機能しかないベーシック機です。
FS-1で採用されたフィルムオートローディング機構はそのまま受け継いでおり、
FS-1では巻き戻しクランクの動きで巻き上げを判断するしかありませんが、
FC-1ではフィルム給送が小窓で確認出来るようになっています。
Konicaが作ったAE-1という感じが伝わってきました。
登場が遅い分、内部は電子化がより進んでいますし、
電子式になったコパルスクエアシャッターへの変更が大きな違いです。
マニュアル露出が使いにくいのはAE-1と同じで気になりますが、
そこはシャッタースピード優先の入門機なので良しとします。
当方は一切修理は請け負っておりません。
ジャンク品は健康に良くありません。
良品を買いましょう〜
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