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Audio FOSTEX P800 & LUXMAN LXA-OT1 Supplement to a Stereo magazine |
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FOSTEX
P800 2011年は雑誌売上げが激減し廃刊や休刊が相次ぎました。 情報は紙というメディアから得るよりも、ネットからの方が圧倒的に手軽で早く、 そして豊富になり多くの人はそちらに移行してしまったのです。 愛読紙が休刊してから、本を買う機会もほとんどなくなりましたが、 付録を目当てに本を買うことがあります。 本の付録は「小学館」の得意戦術で、小学○年生の付録に魅せられた経験が、 大人になってもしっかり根付いているようです。 琴線に響いた付録付きの本は音楽之友社のStereo2011年7月号です。 その付録とは、FOSTEX P800 (Stereo original)というスピーカーです。 中学生時代にスピーカーを自作した頃には、FOSTEXやCORALは人気のある スピーカーユニットブランドでした。 そんなブランドのスピーカーユニットを自分で組立る! 何て魅惑的な付録でしょうか。 しかもStereoとFOSTEXの共同企画という事は、好きな人達が楽しんで作り上げたスピーカーですから期待も高まります。 本は予約をしておいて発売日に入手したのですが、専用のエンクロジャー(Enclosure)P800-Eは品切れで入手できませんでした。 予約していたP800-Eが入荷するまで2.5ヶ月ほどかかりました。 FOSTEX P800 Assembly P800-Eを入手してから、P800の組立を行いました。 P800の組立マニュアルは、少年時代にプラモの説明書を読んだ気持ちを思い出させてくれました。 まずは8cmのフルレンジにしては、大径のシルバーに輝くマグネットに接着剤を塗っていきます。 接着剤を定量づつを出しながら円形を描く気持ちはあるのですが・・・ やっぱり体が付いていけてませんね。 マグッネットにそ〜っとフレームを載せます。 とは言っても位置決めの突起があるので、すんなりはまりました。 マグネットとフレームをネジで固定します。 接着剤とネジを併用して固定するところにも、効率的に音を出すノウハウがある気がしました。 ボイスコイルのダンパーとフレームを固定するために、またフレームに接着剤を 円形に塗っていきます。マグネットよりは上手くなったような・・・ ならないような。 竹串を使って慎重にダンパーとフレームを固定する接着剤を馴染ませていきますが、ブチル系接着剤は粘度が高いので、これは大事な作業です。 ボイスコイルの引き出し線を端子に固定すると、スピーカーらしくなってきます。 いよいよコーン紙の固定です。これで3回目の接着剤塗布です。 コーン紙のエッジのミミシロが3oあるので、それなり広めに塗っていきます。 ここでも竹串を使って慎重にエッジとフレームを固定していきますが、 接着剤が多少はみ出てる位にして、充分に接着させることを優先します。 上半分に接着剤のはみ出しが多いですが、確実な固定と気密性が得るために 見栄えは気にしない事にしています。 緊張したのがボイスコイルとコーン紙の固定です。 組立マニュアルに一番難しいと書いてあるからです。 4回目の接着になりますから、慎重にやれば失敗はありません。 組立マニュアルに1時間乾燥するようにありますので、早く完成させたい気持ちを抑えてここで休憩しておきます。 1時間待ってからセンターキャップの取付です。 どういう訳か片側のセンターキャップが、最初から凹んでおり修正をしました。 どちらか分からないでしょ? 最後にセンターキャップを接着して、堂々完成です。 FOSTEX P800 specifications 形式:8cmコーン型フルレンジ インピーダンス:8Ω 最低共振周波数:115Hz 再生周波数帯域:f0〜18kHz 出力音圧レベル:86dB/w(1m) 入力:8W 総質量:261g FOSTEX P800-E P800-Eは、フルレンジスピーカーの魅力を手軽に楽しめるバスレフ型スピーカー ボックスです。 ターミナル、内部配線コード、吸音材等はすべて組み込み済みで、 音質を調整してあります。内部配線コードをスピーカーユニット端子に接続し、 付属の木ネジでスピーカーユニットを取り付ける簡単な組み立てで、 高品位な音質を楽しんでいただけます。 取り付け可能なスピーカーユニットは、P800を始めFE83En、FF85WKなどです。 *P800は、『ステレオ(音楽之友社)』誌2011年7月号付録のフルレンジスピーカーユニットキットです。(取扱説明書より) 箱を開けて驚くのが、1本1400円という価格ながら、丁寧に梱包されていた事です。このことからもFOSTEXが、スピーカーに対して真摯な姿勢である事が伝わってきます。 木目の化粧フィルムが貼られたパーティクルボードのエンクロジャーは、 配線とバスレフダクトも取付済みです。 幅が100mmしかないのに対して、奥行きは148mmあり容量を稼いでいます。 スピーカー取付穴を錐で開けておきます。 スピーカーユニットと配線はコネクタになっているのではめるだけです。 違うユニットにも簡単に替えられるように気が利いた仕様です。 付属の木ネジでフレームを固定して完成です。 FOSTEX P800-E specifications 形式:バスレフ型 外形寸法:100(W) x 200(H) x 148(D)mm 内容積:1.86L チューニング周波数:101Hz 板厚/材質:t9/パーティクルボード 仕上げ:レッドチェリー 総質量:800g バッフル寸法:φ73mm F's Impression まずはリビングのコンポに接続して試聴してみると、期待を上回る音が出てきました。 (コンポには、20年以上の付き合いになるBOSE 501Zがセットされています) 音出しすると8cmフルレンジには、期待していなかった低音に驚かされます。 専用のエンクロジャーP800-Eとの相乗効果もあるのでしょう。 ボーカルは最も得意とする感じがして、とても聞きやすい音がしています。 自分で組立をしているから感動も上乗せされているのでしょうけどね。 インピダースが8Ωなので、MP3プレーヤーから直接ドライブさせても充分実用になるのも凄いところです。 YAMAHA NS-10MM 愛用しているブックシェルフタイプのスピーカーYAMAHA NS-10MMです。 大きな違いは2ウェイの密閉型で、私はサブウーハーYST-SW45と組合わせて、MP3用のセットして愛用しています。 エンクロジャーは、P800-Eは高さと奥行きでNS-10MMより一回り大きく、 幅はほぼ同じ10cmです。 カラーはNS-10MMはブラックとチェリーの2色ありますが、 NS-10Mのイメージカラーであるブラックを選んでいます。 サウンドについては、P800の方は低音から高音まですっきりと素直な音で、 セオリーの通り、スピーカーを耳の高さに合わせた時のサウンドは格別です。 少しでも高さがずれてしまうと大きく音が変わってしまいます。 対してNS-10MM(YST-SW45はOFFで)は、P800に比べて中音が豊かな分 だけ音に厚みがあり、定位の素晴らしさはこちらが一枚上手です。 これだけ性格が違うと、聴く音楽によって使い分けられますので、 切り換えて楽しんでいます。 YAMAHA NS-10MM Specifications 型式: 9cmコーン型ウーファー、2.5cmドームコーン型ツィーター 密閉型 再生周波数帯域: 88Hz〜33kHz インピーダンス: 6Ω 許容入力: 40W 最大入力: 100W 出力音圧レベル: 88dB/2.83V,1m クロスオーバー周波数: 5kHz(-6dB/oct) 外形寸法: 107(W)×191(H)×140(D)mm 重量: 1500g Lepai LP-2020A+ Amplifier MP3プレーヤーのスピーカー出力用に使っているデジタルアンプです。 形状から分かる通り、カーオーディオ用で、トーンコントロールが付いており、 しかもダイレクトにも切換が可能なのが、お気に入りポイントです。 このアンプは音に定評があるTripath TA2020-020が使われています。 電源はセンタープラスの12Vで、入力はピンとステレオミニの両方に対応して います。 Lepai LP2020A+ Specifications Size: 120mm (D) X 147mm (W) X 42mm (H) Weight:280g T-Amp IC:Tripath TA2020-20 Output Power: 2 x 20W 8Ω S/N比: 98dB Dynamic Range: 98dB IHF-IM Distortion 0.1% (1W, 4Ω) THD Distortion: 0.03% (9W,4Ω), 0.1%(6W 8Ω), 10%(23W 4Ω), 10%(13W 8Ω) Power Efficiency: 81% @ 20W, 4ohm, 88% @ 12W, 8ohm Input Sensitivity: 200mV Audio IN: RCA X1 & 3.5mm stereo jack x 1 Power socket (5.5mm/2.1mm) x 1 Output: Speaker OUT Power Indicator (Blue LED) x 1 Power Supply input :DC 12-14.6V 5A F's Impression いい時代になったものだ・・・と感慨にひたってしまいました。 それは、この音がわずか1750円でヤフオクで購入できたからです。 ※Lot100台なら$10/pieceなので、770円/台で輸入可能です。(Jan 2012) TA2020の素性の良さを手軽に味わえるデジアンですが、MP3用のアンプとして、P800やNS-10MMと組んで私の好みの音でBGMを奏でてくれます。 LUXMAN LXA-OT1 待っていました! まさにそんな付録が音楽之友社のStereo2012年1月号のデジタルアンプです。 なんとLUXMANとの共同企画と泣けてくるようなアンプです。 FOSTEX P800と組合せるのはこのアンプしかない!!! 同じの思いの人達はかなりの数になった事でしょう。 ところがこの付録アンプは実装済みというか完成品だったのです。 これじゃ楽しさ半減というか、結構ガッカリしましたが・・・ そして完成品でこの値段でいいの!?と思ってしまいました。 準オプションのケースに期待していましたが、Amp Baseにはガッカリしました。 LXA-OT1背面のスピーカーターミナルと、ピンジャックは基板実装だけなので、 ケースで固定すべきですが、Amp Baseには肝心の背面パネルがない・・・ 発熱の少ないデジアンで5Wなので、コストを掛けたくないのでしょうね。 アルミとアクリルの材料費は1000円程度で、アルミ加工はNCで、 アクリルは外注、これはかなり儲かるでしょうね。 P800-Eのような企画応援品を期待していたので、「非常に残念」です。 ケースはベーク板で自作しようと材料を揃えましたが、先人達がいろいろなケース作りにチャレンジしてネットで公開し始めました。 私の少年時代の王道は、加工が容易なタッパーウェアのケース代用でしたが、今は汎用ケースの種類も豊富ですし、自作の強い味方の百均という存在があります。 いろいろ見ていた中で、LXA-OT1にぴったりしたケースを「SHIBAさん」の日記で紹介しているのを見付けました。 冬休みになったので「コレクションケース EL10」(株)伊勢藤 ISETOを入手してから加工に入りますが、手始めにLXA-OT1の採寸を行い、背面のスピーカーターミナル、ピンジャック、DCジャックの穴開け位置図面をCADで作成し、ケースに貼り加工します。 加工する透明カバーは、CDケースと同じポリスチレンなので、衝撃で割れやすいためフライスは使わず、ハンディルーターを使って加工していきます。 スピーカーターミナルは切断砥石で切り抜き、ピンジャックはドリルで穴開けし、 DCジャックは小径ドリルで切手状にしてからルータービットで切り抜きます。 やすりで現物合わせながら調整して仕上げていきます。 M2ネジでスピーカーターミナルとピンジャックをケースに固定します。 コレクションケースに入れると、いかにも付録のアンプらしくて良い感じです。 オリジナルのボリュームツマミでは、ちょっと寂しい感じがします。 手持ちの部品を探したところ、似合いそうなツマミが見つかりました。 ツマミを替えるだけで、雰囲気がとても良くなりました。 この100円ケースは縦置きも可能なので、とても便利です。 LUXMAN LXA-OT1 Specifications 基板サイズ :94(W) × 92(D) × 40(H)mm 付属ACアダプター :12V/1000mA 出力 : 5W + 5W (8Ω) 周波数特性 :10Hz〜40kHz(+0,-3dB) 高周波歪率 :0.5%(1kHz/1W) S/N :90dB(IHF-A)
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