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セイコー キネティック二次電池(キャパシタ)交換
SEIKO KINETIC
SKH391P 5M42-0K68
ESU [Electrical Storage
Unit] Replacement
SII SL920
→ maxell TC920S
Prologue
SEIKO KINETIC
キネティックは自動巻発電クォーツとしてシリーズ化されています。
クォーツが出る以前は電子テンプ式時計ELNIX[エルニクス]がありまして、
機械式時計と電気式時計の「悪い所」を併せた・・・と言われたものです。
私は好きな時計ですけれど。
KINETICはローターの回転エネルギーを電気エネルギーとして
二次電池に充電しクォーツ時計を駆動する仕組みになっています。
ちょうどELNIXの逆のパターンというのが面白いところです。
二次電池を使用しているので劣化により蓄電能力が減衰しますので、
製造から10年を過ぎたこの時計もキャパシタが寿命を迎えました。
現在ではより機械式時計に近いスプリングドライブというモデルもあり、
自動巻発電クォーツも進化中なのかもしれません。
スプリングドライブは機械式とクォーツのハイブリッドですから、
電池はありませんが機械式部分のオーバーホールは必要となります。
30235MZ

KINETIC 5M42の二次電池は30325MZです。
メーカー発注かと思っていましたが、お店で運良く在庫していました。
一次の時計用ボタン電池の10倍以上の価格となりますが、
二次電池に端子がボンディングされ、電池固定用金具と絶縁シート付きです。
これなら妥当な価格と言えそうです。

付属している金具を見ると穴が4ヶ所あります。

ムーブメントを見ると大きな方はネジ穴、小さい方は位置決め用ですが、
ローターのギアに隠れた部分は見えません。
ギアと電池固定金具のクリアランスが小さいため、
ネジを外しても電池固定金具は動かせないので、
ローターとギアを外さないと電池交換は出来ません。

面倒ですが、ローター、ギアを外し、電池取付金具を外してやっと電池が
取り出せるようになります。

左:使用済電池[SL920] 右:交換用電池[TC920S]
交換用電池は[T]チタン酸[C]カーボンリチウム二次電池ですが、
日立ではOEM専用で市販はしていないそうです。

TC920Sの端子は金色になっています。

絶縁シートの位置決め穴をムーブメントのピンに嵌めます。

絶縁シートがズレないように注意して、電池取付金具を取り付けます。

赤丸のギアとローターのギアと合わせます。
ギアの中心は角穴になっていますので回転軸に嵌め込みます。
ローターの角穴を回転軸に合わせて嵌めてネジで固定して完了です。
この時計は日付が変わるのが23:25と35分もズレていたので、
24時ちょうどに変わるように直して全ての作業を終了としました。
F's
Comment

Model : SKH391P
40mmもある堂々としたサイズの時計で、日常使いには十分な防水性能です。

長方形の時針と三角形の分針により、夜光での視認性は抜群です。
赤い分針はアクセントとなっており、電池残量インジケーターの役目もします。
左腕を振る癖がある事に気が付いたのは、
小さい頃の娘が「何でそうやって腕を振るの?」
と訊いてきたからです。
自動巻の時計をしている時に、無意識にローターを回しているようでした。
癖なのでどんな時計でもやっているようです。
KINETICならその癖が出た時にローターの「大きな」回転音がするので、
ちゃんと充電しているなぁ・・・なんて楽しめます。
当方は一切修理は請け負っておりません。
ジャンク品は健康に良くありません。
良品を買いましょう〜
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