SCANSPEAK 10F/8422-03
Supplement to a Stereo magazine
F's Audio


[2012.8.14]
revised [****.**.**]



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SCANSPEAK 10F/8422-03

2012年はAUDIO系雑誌にも付録が定番化しつつあり、
発売前から付録の企画を取り上げ盛り上げていきます。

付録の価格分は、数千円分と一般雑誌より高いのですが、
AUDIOからすると用品しか買えないような微々たる金額で、
専門誌のセンスが見せれるかが編集部の腕の見せ所です。

夏と言えば、元祖の音楽之友社のSTEREO誌の付録です!
2012年8月号の付録は、恒例のスピーカーユニットで、
今回はSCANSPEAKの完成品ユニットになっています。

発売日に届くように2ヶ月前に予約を入れておきました、
同時発売のムック本が、専用のエンクロージャーキットですが、
容量がわずか1.4LとP-800Eよりも少なく、MDFは無塗装のままで、
何も良い思えるところがなくパスしました。

Stereo2011年7月号のFOSTEX P800の良さを実感しているだけに、
SCANSPEAKのスピーカーも期待が高まります。
 
発売日に届いたSCANSPEAKの10F/8422-03は、
FOSTEX P800に比べてひと回り大きく、デザインも良い感じですが、
フレームが樹脂というのが、いかにもチープで付録らしい。

今回はエンクロージャー選びが、大きなポイントにもなっており、
10F/8422-03用のエンクロージャー競作の特集記事も読み応えがあり、
夏の暑い夜に寝室のクーラーが効くまで、毎晩読みふけってしまいました。
文章で読むだけで視聴できないのが残念でしたが。

エンクロージャーは流行りのダブルバスレフを試してみたいと思い、
そうだ ! キットにしよう〜と探したのですが、
同じ事を考える人が多く、広告のキットはすでに売り切れており、
次回納期は未定となっていました。

P800-Eの時のように、数か月待ってまでは欲しくありません。
小径のフルレンジが、大きな箱に入っていると邪魔だと思い直し、
P800-Eと同じブックシェルフサイズにすることにしました。

FOSTEX P800-Eは、完成品で最近は在庫も見掛けるのですが、
8cm用なので微妙に小さく、同じ箱では見た目もつまらない・・・

ホームセンターで材料を買って屋外で作業するには暑すぎますが、
クーラーの効いた部屋で丸鋸やドリルを使って工作なんかしたら大変!

Bass Reflexctor Enclosure
エンクロージャーは完成品を流用することに決めました。

私の要求仕様は・・・
・ブックシェルフサイズ

・8〜10cmのフルレンジ
・バスレフ式
・ユニットの固定はネジ止め
・箱の材質は木質系


10F/8422-03の寸法図を片手にハードオフを巡回し発見しました。
サランネットが片方欠品のため、ジャンク扱いで\525でした。

Enclosure Specifications
形式:バスレフ型
外形寸法:130(W) x 200(H) x 180(D)mm
内容積:3.26L
チューニング周波数:***Hz
板厚/材質:t10/MDF
総質量:***g
バッフル寸法:φ70mm


スピーカーユニットを取り外すため、プラスチックの飾りリングを外します。
4か所をネジ止めされたユニットが現れました。


取り外したのユニットは8cm 4Ω 20W。
コーティングされたコーン紙のユニットは、早速MP3で音出ししてみると、
欲張った感じがない無難な感じで、けっして悪くありません。
マグネットは10F/8422-03より大きく、それなりにコストを掛けた作りです。


VGS0801の配線はコネクターで接続されています。
これはそのまま10F/8422-03に流用でき、とても好都合でした。


オリジナルのスピーカーフレーム形状に合わせ、
バッフル板が加工されフレームを面接触させており、
トータルで剛性を高くなるよう考えられています。

φ70 (穴径)
φ77 (段差)
φ97 (飾りリング径)


予想通り10cmのSCANSPEAK 10F/8422-03は、無加工では取り付けが
出来ませんので、φ77 の段差部分に合わせ、穴径拡大加工を行います。
右上にあるリングが、切り取った部分です。



次はφ97 (飾りリング径)の部分を、10F/8422-03のフレームに合わせ、
直径で1mm拡大加工を行います。



SCANSPEAK 10F/8422-03のフレームが拡大したバッフル板の、
段差の内側にピッタリ収まりました。


配線コネクターは、そのまま10F/8422-03に取付ました。
もともとバッフル板には、スピーカーユニットの端子の逃げ加工があり、
SCANSPEAK 10F/8422-03もそれを流用しています。


飾りリングは
SCANSPEAK 10F/8422-03には使いませんので、
内径を拡大切削した面を筆ペンで黒塗りしていきます。


エンクロジャーは、内部でしっかりと補強されていました。
これは意外にもアタリのエンクロージャーです。


SCANSPEAK 10F/8422-03 specifications
形式:10cmフルレンジ
インピーダンス:8Ω
最低共振周波数:100Hz
出力音圧レベル:84dB/w(1m)
入力:15W
総質量:***g


右:YAMAHA NS-10MM
中:SCANSPEAK 10F/8422-03
左:FOSTEX P800
ブックシェルフサイズのスピーカー達です。

NS-10MMは9cmウーハーが搭載された2ウェイ、
10F/8422-03は10cmのフルレンジ、
P-800は8cmのフルレンジ
並べると10F/8422-03の箱の幅が広いです。

SCANSPEAK 10F/8422-03をセットした、ひと回り大きな
バスレフ型エンクロージャーが目を惹きます。
P800-Eより質感が高いので、まるで純正品のようです。


奥行きの違いがありますが、配線が直出しのためターミナルが無く、
本棚に入れた場合は、P-800Eと奥行きは同じ位に収まります。

F's Impression
FOSTEX P800と聴き比べてると、ユニットサイズ通りのひと回り大きい
豊かな低音が印象的です。

8cmのフルレンジにして聴き心地の良いP800 & P800Eの音ですが、
SCANSPEAK 10F/8422-03 & Bass Reflexctor Enclosureの組合せは、
メリハリのある音を聴かせてくれます。

小音量時のP800はまとまりある音になりますが、
10F/8422-03は高音と低音のバランスが良くありません。

最大入力はが15W(30W)なので、アンプのボリュームを上げていくと、
全体のバランスが整い、とても良い感じになっていきます。

10F/8422-03は音量を上げると、アンプによる違いが大きく出ますので、
アンプによる音の違いを楽しむこともできます。
次はDigiFi付録の、Olasonicのアンプとの組み合わせが楽しみです。

毎回、Stereo誌の付録は、期待を裏切りません。
編集者と関係者の皆さんに感謝です !


たまには本や雑誌もチェックしましょう!


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