Prologue
SPOTMATICがお気に入りになるにつれ、
ついつい目がいってしまうM42のレンズです。
中古カメラ屋では片隅に追いやれていますが、
何故か値段はそこそこしています。
値頃感は委託品の方が上です。
PENTAX SPはかなり売れたカメラなので、
当然カメラもレンズも多数ある訳でヤフオクで、
自宅の不要品処分なのか捨て値同然でゴロゴロしています。
カメラもレンズも作りが良く、構造が簡単なので分解修理も
短時間で済みます。
DSLRでM42を使う人が増えているようで、旭光学時代のレンズが見直され
ジャンク品が修理されて再び使われている事はうれしい現象です。
赤字続きだったPENTAXは2006年度にどうにか黒字になったものの、
2007年になってアクセサリー類の値段を大幅値上げし、
ボディキャップが数ヶ月の間に約3倍になり驚きました。
カメラだけでは収益を上がらないので、
アクセサリーでも収益性を考えているのでしょう。
今後のPENTAXの見通しは明るい材料もなく、
2007年にはHOYAに吸収合併される動きがあり、
HOYAにとって無用な「PENTAXのカメラ」は絶滅危惧種です。
Normal
(Standard) Lens
Super-Takumar 1:1.8/55
ジャンク品ですが、レンズには問題はありません。
ジャンク扱いの理由は店員さんによれば絞りの粘りとの事でした。
私が確認したところでは絞りに油は出ていませんし粘りもありませんでした。
そこで絞り連動機構の調整で済むと読んで購入しました。
Super-Takumar 1:1.4/50をテストした結果として、
評判通りに写りも良く私の好みに合っていました。
次は「黄色」くない標準レンズで撮ってみたかったので、
思わぬ掘り出し物です。
このレンズは良品であっても高い値段はしませんが、
この値付けはいかがなものかと思います。
買う人は良いですが、持っている人は複雑だと思います。
家で絞りの動作を確認するとAUTOにした時に、
絞られたまま復帰しない事が分かりました。
ボディからレンズを外して確認すると、
絞り連動ピンがレンズ側に入ったままなっています。
良くみると連動ピンにペンチで噛んだような跡がありますし、
後玉のカニ目ネジも外し損ねた跡があります。
ジャンクでありがちな素人修理破壊品でしょうか・・・
とりあえず後玉を外して絞り連動機構を調べます。
レンズ内部の絞り連動アームや絞り自体は正常のようです。
原因はカメラとの連動ピンの動きが悪い事にあるようです。
曲がっているかと思いピンを調整してみますが、
逆に渋くなるばかりでダメでした。
そこで耐水ペーパーにオイルを浸けて、
#400→#800→#1000→#1200の順番で研磨しました。
その結果、最初のよう絞り連動ピンの引っ掛かりは無くなりました。
手抜きしてピンを外さなかったので磨けてない部分がありますが、
そこは飛び出る方なので良しとしました。
ピンに注油してから何回も動かして馴染ませてから組み上げました。
カメラに取り付けて動作確認をしたところ、
絞りは快調に動くようになり修理完了です。
Normal
(Standard) Lens
SMC Takumar 1:1.8/55
ジャンク品です。
前群に一部カビあり、AUTO←→MAN切り換えレバー不動。
絞りは問題ないので撮影には問題はありません。
前群を外すために銘板のリングナットを外します。
PENTAX専用のリングオープナーです。
今なら2個セットで、何と100円です。
リングナットを外し、ねじ込んである前群を取り出します。
前群を分解し前のレンズを取り外します。
レンズの右に一部カビがあります。
撮影には問題はないとは思いますが、
簡単な作業ですからカビを丁寧に除去します。
ついでにレンズ各部も掃除して修理完了です。
Wide-angle
Lens
Super Multi Coated TAKUMAR 1:3.5/28
標準レンズ、望遠レンズと揃いましたので、
次なる狙いは広角レンズを狙っていました。
中古カメラ屋、委託品の出物を探していたのですが、
人気があるのか値頃感のあるレンズが、なかなか見付かりませんでした。
そこで美品をヤフオクにて購入しました。
開放で3.5と暗い気もしますが、最近のDSLRなら標準的な明るさですかね。
Telephoto
Lens
Super-Takumar 1:3.5/135です。
このレンズは暗いので価格は安いですが、
外観とレンズは綺麗です。
Clip On
Accessory Shoe
SP用のアクセサリーシューです。
ファインダーの溝にクリップ オンすると固定されます。
ボディに似合う美品を後日入手しました。
Metal Lens
Hood
左 : TAKUMAR 1:3.5 135mm 1:4 150mm
中 : Standard Lens 1:1.4 50mm 1:1.8-2 55mm
右 : TAKUMAR 1:1.8 55mm
Super Multi Coated TAKUMAR 1:3.5/28 角型フードです。
このフードは密かな人気があります。
ブラックボディのカメラ+28mm+専用角型フード
この組合せは格好良いので好きです。
人気の秘密は「格好良さ」と「作りの良さ」にありそうです。
TAKUMAR 1:3.5/28 角型フードフードはかぶせ式です。
角型フードならではの水平の位置決めをどうしているか。
フードの内側に3箇所の突起があります。
TAKUMAR 1:3.5/28 角型フードの回転リングを回す事で、突起が上下します。
この突起によってレンズに固定が可能です。
何とも素晴らしく手の込んだ仕様です。
そのお陰でニコンのかぶせ式ようなネジが無い分、
フードの外観はとてもスマートにまとまっています。
フードはちゃんとレンズにかぶせて収納する事が出来ます。
さらに純正の金属製レンズキャップがはめらます。
新宿の中古カメラ屋で見付けました。
フードにケースも付属しており、高級感があります。
でも中に入っているフードは傷だらけ・・・でした。
1:1.4 50mm用のフードは金属製以外にもプラ製のものがありましたが、
プラ製と金属製なら金属製を買ってしまうのは習性ですね。
1:1.8 55mmは専用となっています。
のちに1:1.4 50mm用が55mmにも使える汎用フードとなったようです。
1:3.5 135mm 1:4 150mm
レンズに取り付けるとかなりの長さになり、
望遠レンズという印象になります。
これらフードの良さは、レンズにかぶせて収納出来る事です。
さらに純正の金属製レンズキャップがはめらます。
実によく考えられている上に、丁寧な作りになっています。
Plastic Lens Hood
左 : Standard Lens 1:1.4-1.7-2 50mm [Plastic]
右 : Standard Lens 1:1.4 50mm 1:1.8-2 55mm [Metal]
左がプラフードです、外側は塗装ではなく樹脂の色のままですが、
金型が鏡面なのでしょう、艶があってきれいです。
左 : TAKUMAR 1:1.8 55mm [Metal]
中 : Standard Lens 1:1.4-1.7-2 50mm [Plastic]
右 : Standard Lens 1:1.4 50mm 1:1.8-2 55mm [Metal]
プラフードの大きさは金属フードと同じです。
質感はやっぱり金属製の方が良いですね。
プラ製は硬質ではなく軟質です。
Rubber Lens Hood
49mmのフードを探している時に見付けました。
ラバーフードですが、柔軟性が失われていて
折りたたむことは出来ないのが辛いところです。
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