[2007.8.16]

Nikkor 35mm F:2.8

 

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  レンズの分解清掃

Wide-angle Lens


Ai Nikkor 35mm F2.8S
当時の価格26,000円
画角  62度
最小絞り  22
最短撮影距離目盛り 0.3m
フィルター径 52mm (P=0.75)
大きさ(全長×最大径) 46×63mm
重量 240g

発売当時の35mmは、F1.4、F2.0、F2.5、F2.8とPC Nikkorの5種類
F2.8はEシリーズのF2.5の次に廉価でレンズ構成も少ない為に小型軽量で、
準標準レンズの位置付けとなっていました。

昔は新聞社(記者)の取材は、35mmが標準レンズと言われていました。


[Aug 2007]
オークションにて入手。
出品時の写真から美品である事は分かりましたし、
カビ等はないようですとの説明もあり落札しました。

届いたレンズをチェックすると外観は確かに綺麗です。
レンズを透かしてみると何やら白いモノが・・・

しっかりとカビが発生していました。
カビがないとは断言していないので、
詳しくない出品者が見落としたものでしょう。

カビありならジャンクになるので、 もっと安く買えたのになぁ〜
ちょっと残念ですが、ebayで買ったと思えば・・・良いかぁ。

とりあえず外観は美品ですし、ヘリコイドや絞りには問題はありません。
しかし、カビは撮影に影響がありそうなレベルだと思われますので、
分解清掃をする事にします。



[1]
見たところカビは後群で発生していますので、 
マウント側から分解していきます。

 まずはマウントの3本のネジを外します。 

[2]
次に絞り環を外しますと、一緒に絞り環の連動リングも外れます。

左:レンズ
中:マウント
右:絞り環、連動リング

[3]
後群レンズの鏡筒が現れます。

よく見ると鏡筒にはネジが切ってあり、 
最後尾のレンズはリングナットで固定されています。

[4]
リングナットを外すと最後尾のレンズが外れます。


[5]
残りはレンズは固定されていません。
これは日本光学で投げ込み式と言われる組み方で、
レンズを順番に組んで中間のリング等で精度が出るようにして、
工程を効率化したもので大量に生産が可能な方式です。

組込とは逆に、逆さにすれば順番に鏡筒から取り出す事が出来ます。


[6]

カビが発生していたのは後群の最前面のレンズでした。

上の図の赤い部分です。
レンズが小さいのでカビの影響は大きく出そうです。

カビを取り除いて組立ます。
組立ようとしたらレンズの向きが分からなくなりました。
レンズ構成図を見ながらレンズの組み込みます。

分解のついでに絞り環のグリースを交換しました。
組み上げたところ、絞り環の動きがとても重くなってしまいました。


再度分解して摺動部分もグリースアップして、
絞り環がスムーズもになって分解修理完了しました。

[Lens Hood]
レンズフードはHN-3です。



D-SLRの場合は画角が変わるので、50mm用のフードの方が良いかもしれません。



当方は一切修理は請け負っておりません。

ジャンク品は健康に良くありません。
良品を買いましょう〜
 

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