Prologue
GICO氏から依頼です。
彼が所有しているMD-2のうちの1台です。
ギア不良ということでMD-3以来ですから数年ぶりのギア修理です。
左が巻上げ用ギア、右が巻き戻し用のギアです。
MD-3の時と同様にモーターシャフトとの固定部分である、
セットスクリューのネジ穴からクラック発生しています。
この状態ではモーターシャフトがカラ回りしてしまいます。
見覚えのあるギアだと思って調べました。
左がMD-2の巻き戻し用のギア、右がMD-3の巻上げ用ギアです。
一見すると共通のギアですが・・・実は違っていました。
MD-3のギアは
モジュール0.3
歯数 16
軸径 2mm
高さ 4.5mm
セットスクリュー M1.4 L=1.5mm
MD-2の巻戻しギアは
モジュール0.3
歯数 15
軸径 2mm
高さ 4.0mm
セットスクリュー M1.4 L=1.5mm
歯数とギアの長さが微妙に違います、
一緒にしても問題なさそうですけど。
MD-2の巻上げ用ギアは、
セットスクリューの部分がギアではなく丸棒になっています。
MD-2の巻上げギアは
モジュール0.3
歯数 20
軸径 2mm
高さ 4.4mm
セットスクリュー M1.4 L=1.5mm
巻戻し用は単純な構造ですが、
巻上げ用はセットスクリュー部分を丸棒状に削らなくてはいけません。
[2007.7.8] 追記
真鍮製の交換ギアが出来上がりました。
左が巻上げ用ギア、右が巻き戻し用のギアです。
ギアの角部も面取りを施して仕上げてあります。
普段なら見えない部分なので、そこまでは手を掛けないのですが、
今回はGICO氏へのちょっとしたサービスです。
ここからは、GICO氏が行った作業でその時の画像です。
部品をなくさないように組み立てしてあったMD-2を再度ばらし。
MD-2のギアの交換は上の画像のように、
ある程度分解しないとギアの交換が出来ません。
巻き上げ巻き戻し兼用のモーターです。
ギアを取り付け、イモネジをギアに。。。カンカンカン、、、。
机の上からいずこかへ転がっていってしまいました。
探すこと30分、影も形もありません。(しゅん)
そうだ、最初に直してもらったMD-3は純正イモネジを使ってなかったはずだ。
何処にしまったっけ。探すこと30分、無事2個発見。取っておいて良かった。
今度は慎重に組み立て完了。
上の画像は巻き戻し用の真鍮製ギアに交換した状態です。
巻上げ用を真鍮製ギアに交換した状態です。
カメラに取り付け、動作チェック。カシャン、カシャン。
動作OK。
音は少し かん高いかな。
巻き戻し。ガー。。こちらもOK。
無事復活です。
思わず、微笑んでしまいました。
これでMD-2,MD-3のギア修理は完璧だー!!
なんて言ってると又ジャンク仕入れちゃいそう(笑)
上の画像はGICO氏所有のMD-1のギアです。
モーター側は真鍮製ですが、伝達される側は樹脂製です。
MD-2,MD-3も、この組合せであれば良かったと思ってしまいます。
交換ギア情報
GICO氏の情報ではMD-2の交換用ギアが、
ヤフーオークションにて8,000円で売られているそうです。(2007,4)
私だと段取りが悪くて手間が掛かり過ぎてしまいますので、
もっと高くしないと割が合いません・・・12,000円でしょうかね。
買ってきた方が安いかも(笑)
MD-2,MB-1,MS-1等の修理は請け負いません。
ジャンク品は健康に良くありません。
買い過ぎに注意しましょう〜
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