F's Camera
Leica SZ-4
StereoZoom microscope


[2013.7.15]
revised [
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Microscopes lenses cloudy

Prologue
古いLeicaのズーム実体顕微鏡です。

外観からは問題はなさそうに見えますが、
実は何も観察できないのです。

見える世界は、どこまでも真っ白。
中身は重症の「くさったLeica」です。

Disassemble
白い世界の原因はどこにあるのか?
最初にBAUSCH & LOMBの接眼レンズを取り外し、
クリーニングしてチェックします。

接眼レンズは、周辺にバルサム切れがあるものの、
それ以外は問題なし。
顕微鏡本体側の光学系に、問題があるようです。


本体のプラスチック製のカバーを外します。


ミラー周りに、目立った汚れはありません。


ミラーから先には、ズーム機構があります。


この状態でも対物レンズが見えていますが、
ミラー周りがあるのでレンズの確認はできません。


ハウジングから光学系を取り出します。


対物ズームレンズのガイドパイプは平行ではなく、
上部では左右のレンズ間隔が広く、
下部になるほど間隔狭くなるようになっています。


ズームレンズ後群(上側)
ひどく白濁しています。


ズームレンズ前群(下側)
汚れでクモリはあるものの、白濁はしていません。


汚れやバルサム切れではありません。


表面がヒビ割れたようになっています。
左右のレンズとも同じ症状です。


上の画像の拡大
ヒビ割れと点状の凹凸で、レンズ全面が覆われています。

後群レンズの背面側だけが、このような状態でした。、


Lens Polishing
私が持つレンズのカビ取りのノウハウを試したのですが、
このレンズに変化はありませんでした。

最終手段のレンズ研磨にて、再生を目指すことにします。

研磨前


研磨後

F's Comment
レンズが小さかったので、曲率の変化を最小限にするため、
研磨途中で何度も確認し、少しづつ研磨を進めました。


研磨したレンズを、光軸を合わせしながら組み上げました。


×0.7


×1


×2


×3

画像の下の白いものは、接眼レンズとカメラのレンズ間に入った
外光が映り込んだものです。

どうにか復活して、「くさってもLeica」になりました。
めでたし、めでたし
 

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