F's
Camera |
||
|
Microscopes
lenses cloudy
Prologue 古いLeicaのズーム実体顕微鏡です。 外観からは問題はなさそうに見えますが、 実は何も観察できないのです。 見える世界は、どこまでも真っ白。 中身は重症の「くさったLeica」です。 Disassemble 白い世界の原因はどこにあるのか? 最初にBAUSCH & LOMBの接眼レンズを取り外し、 クリーニングしてチェックします。 接眼レンズは、周辺にバルサム切れがあるものの、 それ以外は問題なし。 顕微鏡本体側の光学系に、問題があるようです。 本体のプラスチック製のカバーを外します。 ミラー周りに、目立った汚れはありません。 ミラーから先には、ズーム機構があります。 この状態でも対物レンズが見えていますが、 ミラー周りがあるのでレンズの確認はできません。 ハウジングから光学系を取り出します。 対物ズームレンズのガイドパイプは平行ではなく、 上部では左右のレンズ間隔が広く、 下部になるほど間隔狭くなるようになっています。 ズームレンズ後群(上側) ひどく白濁しています。 ズームレンズ前群(下側) 汚れでクモリはあるものの、白濁はしていません。 汚れやバルサム切れではありません。 表面がヒビ割れたようになっています。 左右のレンズとも同じ症状です。 上の画像の拡大 ヒビ割れと点状の凹凸で、レンズ全面が覆われています。 後群レンズの背面側だけが、このような状態でした。、 Lens Polishing 私が持つレンズのカビ取りのノウハウを試したのですが、 このレンズに変化はありませんでした。 最終手段のレンズ研磨にて、再生を目指すことにします。 研磨前 研磨後 F's Comment レンズが小さかったので、曲率の変化を最小限にするため、 研磨途中で何度も確認し、少しづつ研磨を進めました。 研磨したレンズを、光軸を合わせしながら組み上げました。 ×0.7 ×1 ×2 ×3 画像の下の白いものは、接眼レンズとカメラのレンズ間に入った 外光が映り込んだものです。 どうにか復活して、「くさってもLeica」になりました。 めでたし、めでたし |
|
著作権 本ホームページおよび画像の著作権はS_Fに帰属します。 |
||