[2008.12.14]
revised [2009.4.11]

Custom Lens Hood for A14

 

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  レンズフード改造

Prologue


タムロンのデジタル用高倍率ズームのAPS-C専用版がA14です。
APS-C専用なのでコンパクトで軽量という特長があります。
4年生の娘もこのレンズを振り回して使っています。

とても便利なレンズですが、何かもの足りませんので、フードを変えて
私の好きなMFの古いレンズの雰囲気に変身させる事にしました。

ベースは手持ちのフードの中から、サイズが合った角型フードにしました。

[1]

A14のレンズフード用のバヨネット取付用の凸部を逃がすために、
赤線部分を削り切り欠きを作ります。

フードの固定方法はバヨネットではなく「はめ込み式」します。
理由は純正と同じバヨネットを作るのは面倒だからです。

純正と同じバヨネットにしたい場合はバヨネット部分のみ純正フードから
流用するのが一番簡単です。

[2]

フードとレンズの位置決めは[1]で作った切り欠きが機能します。
固定はネジで行います。
赤丸部分にネジ穴を作ります。

[3]

ネジ径は肉厚を考慮した最大値となるM3としています。

[4]

固定ネジは鏡胴への傷つきを防止するために樹脂ネジを使用します。
いろいろ試した結果、基板固定用の樹脂ネジをベースにする事にしました。

無加工状態ではネジ長が足りないため固定は出来ません。
ネジ長を延ばすのは難しいので、フードのテーパーに合わせてネジを削ります。

[5]

ネジ部分は無加工で、その先をテーパー加工します。
六角ナット部分はフードから飛び出ないように短く切り落とします。
ネジの締め付けも六角形なので楽に出来ます。

[6]

フード内面のツヤ消し塗装にスクラッチが入って傷んでいますので、
ここはちょっと雰囲気を出すために植毛紙を貼り付けます。

[7]

フード固定ネジは白い樹脂ネジですので、ここも植毛紙を貼り付けておきます。


[problem]
お気軽スナップレンズですから、カメラストラップを肩に掛けて持ち歩く事がありますが、
そんな時はレンズが地面を向いており、歩いているとフードが外れて落ちてしまいました。
フード固定ネジを強く締めても、振動で緩み何回も落としてしまいました。


純正フードのバヨネットを移植するよりも簡単に加工が出来る方法を思いつきました。
はめ込み式フードの固定部分を移植して、振動でも緩まないようにするのです。


移植する際に邪魔になるゴムフードを固定するための鍔の部分を削り落とします。
画像でアルミ地が見えている部分が鍔があった部分です。


角型フードも移植に備えて口径を広くします。
きつめの嵌め合いにするために、現物合わせでリューターで加工しました。


角型フードにドナーフードの固定部分を移植し接着剤で固定します。
接着剤なしでも大丈夫な位の嵌め合いにしてありますので、
歩き回って振動が加わってもフードと分離はしない筈です。


ちょっと見ただけでは加工されたフードだとは分かりません。
さすがメーカー製フードだけにレンズへの固定力は飛躍的に高くなりました。
レンズへ反転させて収納する事も可能としています。

[8]

レンズのフードを取付た状態です。
角型フードにするだけで雰囲気が大きく変ります。



[9]

トップビューも角型フードにするだけで締まって見えます。


広角18mm側でもケラレる事はありません。
まるで専用設計のように18mmギリギリのサイズになっています。


[10]

フードを反転させてレンズに収納する事も出来ますが、
それでもやっぱりかなりの存在感はあります。

F's Comment

角型の大きい中判用フードですので、かなりの風格が漂ってきます。

植毛紙を貼り付けたフードは手を掛けた証です、
思った通りの格好良いフードに改造出来ました。
今では角型フードを見掛けることも少ないので新鮮かもしれませんね。

角型フードは純正の花形フードに比べて、明らかな効果を感じられます。
[8]の画像を見比べてみると角型フードではレンズが見えていませんが、
純正フードではレンズが見えていますよね。

格好良くて効果もあるなんて、一石二鳥の角型フードです。

当方は一切修理は請け負っておりません。

ジャンク品は健康に良くありません。
良品を買いましょう〜



 

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