CASIO Dive Watch Repair


[2011.6.12]
revised [****.**.**]



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Casio MD-901 Repair


Prologue

いたってオーソドックスなデザインのダイバーズウォッチですが、 
妻の父がしていた時計の1つなので思い入れがあります。

同じムーブメント394を搭載した20BARモデルに比べ、
ケースは少し大きくなり30BAR仕様となっています。

戴いた時には電池の液漏れにより電解液が結晶化しており、
輪列が固まって不動の状態で、分解清掃していた時に誤って
コイルを断線させてしまいました。

東南アジアの人件費が劇的に安かった昔は、コイルを巻き直し
クォーツ時計を修理していたそうですが日本では無理な話です。

カシオのメーカー修理はモジュール交換ですので、簡単に直ると思い
修理に出したところ部品がなく修理は出来ないとの回答でした。

それから10年以上の日が過ぎてしまいましたが、
ドナーを入手したのでコイルの移植を行いました。

[1]

ドナーも不動品でしたが電池の液漏れはありませんでした。
原因は輪列の油切れだと思われますが、これは直さないでバラします。

[2]

ドナーは20BAR仕様のためケースと文字盤が少し小さいため、
そのまま乗せ換える方法はとれません。
必要な部品の移植のため分解していきます。

[3]

ドナーの状態の方が良かったので輪列も移植し注油して組み立てます。

F's Comment

純正のメタルブレスレットはエクステンション付きで、
何となくダイバーズウォッチらしさを感じさせてくれます。
上の画像はエクステンションを最長にした状態です。


断線していたコイルと液漏れで変色していた歯車も移植し、
MD-901が長年の眠りから目覚めました。

外観はオリジナルのままですが、少しばかり磨いてあげると
ちょっとだけ輝きが増した気がしてきます。

汗をかく夏はダイバーズウォッチをする機会が増えますが、
このモデルはスーツにも合うデザインなのでいつでも使える時計です。

当方は一切修理は請け負っておりません。

ジャンク品は健康に良くありません。
良品を買いましょう〜


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