[2008.3.4]

Canon AE-1

 

     Link
  F'sトップ 
 Cameraトップ 
 
  Landmark in the history of AE by CPU SLR Camera
 
Total Automatic System by Electronics No.1



1976年4月発売の世界初の本格的大量生産35ミリMF SLRカメラ
※ブラックは1976年9月発売

シャッター:電子制御式横走りフォーカルプレーンシャッター
ファインダー:ペンタ固定アイレベル式 [0.86倍 視野率 上下93.5% 左右96%]
露出:中央部重点平均測光
露出制御:TTL開放測光シャッタースピード優先式AE/TTL絞り込み、定点合致式マニュアル測光
使用電源: 4LR44、4G-13
巻上げ:巻上げレバー120度、予備角30度(小刻み巻き上げ可能)
※ワインダーAによる電動自動巻き上げ可能
大きさ:141×87×48mm
重量:597g
発売当時の価格:¥50,000−(ブラック\4000高)



Prologue
2008年 α-7000に次いで入手したカメラです。

横浜の中古カメラ屋さんのショーウィンドウの中で、
50mm 1:1.8とセットで後光を放っていました。

いつもなら気にも止めないAE-1ではありますが、
程度が良さそうなのでショーウィンドーから取り出してもらい、
カウンターで手にとってみるとアタリやスレもありませんし、
小さな引っ掻き傷があるだけです。

シャッター膜に痛みもなく、露出計も正常に動作していますし、
宿命のシャッター鳴きも大丈夫です。

忘れもしない私とAE-1での出会いですが、
連写するカメラが映し出され
「連写一眼」
というフレーズが流れるCMでした。

格好いい!!! 本当に衝撃的な出来事でした。
このカメラ欲しい!
当時小学生だった私はAE-1(一眼レフ)の虜になりました。

毎月「アサヒカメラ」を買っては毎日読んで興味は増していきました、
欲しいカメラはAE-1から、「アサヒカメラ」に登場するプロ写真家の使う
カメラへと変わっていきました。

それは当時のフラッグシップ機で、キヤノンF1とニコンF2で、
迷った末にニコンF2を買ってもらいました。

いまでもAE-1のイメージ戦略は素晴らしいと思います。
当時としても連写というにはイメージから程遠い2コマ/秒なのに、
カシャカシャカシャと切れるシャッター音が強烈なイメージとして
今も心に残っています。

そんな思い出の「印象派」カメラがAE-1なので、
いつかは手に入れるつもりではいましたが、
爆発的に売れたカメラ[500万台以上]なのに、
今では美品は少くなってきた気がします。

F's Impression

すっきりとデザインされた軍艦部です。
軍艦部は樹脂製で底板は真鍮製。
累計500万台を越えたAE-1の270万台。


軍艦部右側にはCanon EFをインスピレーションさせる、
巻き上げレバーと同軸の大型のシャッターダイアルです。

EFではシャッターボタンも同軸のため中央寄りですが、
AE-1ではあるへきところにある感じがします。

後継機のAE-1+Pではシャッターダイアルと巻上げレバーが分かれ、
シャッターダイアル、シャッターボタン、巻上げレバーの
一般的な配置になっていきました。

AE-1はセルフタイマーとシャッターロックレバーの中央に
大型のシャッターボタンがあります。

大型のシャッターダイアルと大型のシャッターボタンに追いやられ、
微妙な位置にフィルムカウンターが配置されています。


軍艦部左側には、これまた大きなバッテリーチェックボタン、
巻き戻しクランクとシンプルです。


カメラボディ背面は何もありません。
裏蓋にはフィルムメモホルダーがついています。


4LR44が縦に入る電池室があり、
蓋に縦の突起があり
中指と薬指が引っ掛かり、
軽くコンパクトなボディのグリップ感は良好です。


エプロン左側面には、逆光補正ボタン、露出計作動ボタン、
絞り込みレバーが並んでいます。

New FD 50mm 1:1.8
レンズ構成 4群6枚
画角  46度
最小絞り  22
最短撮影距離目盛り 0.6m
フィルター径 52mm
大きさ(全長×最大径) 35×63mm
重量 170g
発売当時の価格 :22,000円



50mm 1:1.8はキヤノンレンズ中で最も生産量の多いレンズです。
キヤノンのこれこそ標準レンズと言えます。


ガウスタイプで、開放から抜けが良くて高解像度、高コントラストと評価されていました。



鏡胴はフィルター55mm径50mm 1:1.8 S.C.の金属鏡筒から、
\1000円値上げしてエンジニアリングプラスチック製になり、
それまでの最軽量記録200gを更新して180gになっています。

AFレンズのようなチープ感はありません、
それはエングレーブされた各表記で、
見える部分にはコストが掛かっているからです。
距離環にはガタつきもなくMFレンズらしく感触も良好です。


レンズの絞りにはシャッタースピード優先の絞りオート時には、
「A」マークにセットします。

マニュアルでは露出メーターが機能しません。
AUTOの時と同じで適正露出値を指示するだけです。
残念ですがAE機ですから設計陣も割り切ったのでしょう。

New FD Zoom 35-70mm 1:3.5-4.5
レンズ構成 8群9枚
画角  34-63度
最小絞り  22
最短撮影距離目盛り 0.5m(0.39m)
フィルター径 52mm
大きさ(全長×最大径) 60.9×63mm
重量 200g
発売当時の価格 :\31,900円


3代目の35-70mm、3群ズームになり、
T-50の標準レンズ。

50mm F1.4レンズと同じサイズを目標に、
当時の世界最小・最軽量を実現した上に、
驚きの低価格で登場した。
鏡胴はオールプラスチック製なので200gと超軽量です。


最短撮影距離は0.5mですが、マクロにもなりますので
それよりも寄った0.39mまでの撮影が可能です。


POWER WINDER A
巻上能力:約0.5秒/コマ
電池:単3×4
発売当時の価格:¥25,000−

後幕走行完了後に巻上げを開始する為、
使用するシャッタースピードに制限はない。

ただし、連続撮影時はフィルムの安定性とブレ防止から、
1/60以上で使用する推奨されている。

ワインダーの電源OFF時には、カメラ側にて巻上可能。



POWER WINDER Aは、Aシリーズ用ワインダーです。
巻上のみで巻き戻しは出来ません。
CMから期待させるのはモードラ並の巻上能力ですが、
実力はワインダーの域を出ていません。
(カメラ診断室の測定結果では1.7コマ/秒)


でもそんな事は関係ありません!
AE-1はPOWER WINDER Aを取り付ける事で、本来あるべき姿となります。
AE-1が入手3日後に都内の中古カメラ屋さんで発見しました。

このWINDER Aに入っていたPanasonicの電池の使用期限は09-2005なので、
製造日はその5年前になり、2000年頃まで使われていた事が分かります。


POWER WINDER Aの上面には、AE-1のカップリング部分のキャップを
収納するホルダーがあります。
上の写真はホルダーにキャップを収納した状態です。

POWER WINDER Aは特筆すべき点がない訳ではありません、
それは単3電池4本で動作することです。

ニコンのAUTOWINDERは単3電池6本で同じ巻上能力ですので、
キヤノンは6Vで9Vと同じ動作駆動を可能としており、
電池が2本少ないないので軽量化にも一役買っています。


F's Comment

AE-1は今になって眺めていても良いデザインだと思います。

前オーナーが大事に使っていたからでしょう、
程度の良いボディとレンズは見て良し触って良しです。

ワインダーAはモーター音も勇ましく、
ついつい連写をしてしまいます。

このカメラに憧れていた小学生の男の子達が、おじさんになった今でも
このAE-1に触れると小学生の気持ちが蘇るでしょうね。



当方は一切修理は請け負っておりません。

ジャンク品は健康に良くありません。
良品を買いましょう〜



 

                                   著作権 本ホームページおよび画像の著作権はS_Fに帰属します。
                          このホームページの一部または全部を許可無く複製、改変、転載することはできません。
                                                                              Copyright S_F. All Rights Reserved.