オート接写リング
Modification
大きさ(全長) 27.5mm
発売当時の価格 :\6000円
Prologue
クローズアップ撮影に使うアクセサリーとしてエクステンションチューブ、
または中間リングと呼ばれるアクセサリーがあります。
上はNikonにおける中間リングで、商品名はKリングです。
K1からK5の長さが異なる5種類で構成され、9通りの組合せが可能です。
発売当時の価格\5500円でPK-3と同じような価格ですが、
開放測光も出来ませんし、絞りも連動は出来ません。
買ってはみたものの撮影に使った記憶はありませんが、
たまに組み換えてその精度を楽しんでいます。
上のPK-3は「オート接写リング」が商品名となります。
オートはカニ爪(露出計連動爪)があるカメラ+レンズで開放測光可能にします。
Aiタイプのレンズでもカニ爪があれば解放測光になります。
しかし、PK-3とAi対応のカメラボディでは絞りが連動しませんので、
実絞りで露出を合わせる必要があります。
もうNikon Fでクローズアップ撮影する事はないでしょうから、
PK-3をDSLRで使えるように改造して中間リングにする事にしました。
PK-3 : 左 PK-13 : 右
PK-3と13の外観上の違いは、カニ爪があるかないかという事になります。
PK-3 : 左 PK-13 : 右
胴筒のデザインは共通です。
27.5mmという長さも当然同じです。
PK-13はAi連動レバーが狭い部分にあるのに感心します。
PK-3のカニ爪が連動する時の動きには感動します。
改造が必要な理由はPK-3の胴筒がマウント面より出ているために、
カメラの露出計連動レバーに干渉して装着する事が出来ないからです。
Milling
改造するお手本はPN-11です。
PK-3の胴筒の後端部をPN-11と同じ形状に切削します。
上から2番目の赤矢印部分をマウントとツラ位置にする事にします。
赤矢印の段差は0.94mmですので、1mm削る事にします。
PK-3のマウントを外します。
マスキングをします。
切削量1mmで削っていきます。
途中アクシデントがあり一部傷つけてしまいましたが、切削が終わりました。
右側の一段高い部分が元の高さとなります。
切削部分を脱脂してから、半ツヤ消しの黒色スプレーで塗装します。
塗装したので改造しても目立ちません。
胴筒の後端部もマウント面と同じ高さになっています。
Test
テスト撮影
D200にPK-3改を取り付けてみました。
露出計連動レバーにも干渉しません。
PK-3は27.5mmという長さからも55mmMicroレンズ用という事になりますが、
マクロのないNikkor 50mm F:1.4にてテストしてみます。
Nikon D200 + Nikkor 50mm F:1.4
最短撮影距離が45cmなので寄れていません。
Nikon D200 + PK-3改 + Nikkor 50mm F:1.4
PK-3改を取り付けると、ここまで接写が出来ます。
F's
Impression
死蔵しているPK-3があるのでしたら、改造してDSLRで撮るのも良いかもしれません。
PK-3には露出計連動爪があるので、カニ爪付のレンズが似合います。
もちろんカニ爪ではDSLRと連動出来ないのですけど。
同じような改造を古いNon-AiレンズにすることでAi化する事が可能です。
しかし注意点として、絞りリングは強度のない薄いアルミ製なので、
milling時の固定には治具を作ってから作業した方が良いと思います。
当方は一切修理は請け負っておりません。
ジャンク品は健康に良くありません。
良品を買いましょう〜
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